Dream 4 Phalaenopsis (1979) ISBN: 4103097272 [Japanese Import]

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Posted by jack_miller | Published 7 months ago

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幕末という大変革の時代を生きる人々の、心理、行動、思想、信条を描き、その時代に一緒に生きているかのよう。司馬氏は沢山の資料、文献を精査しその土地を実際に踏査し、常に自分の血肉に取り込んで書かれている。

300年にも亘る徳川幕府の統治は巧妙で精緻な身分制度、鎖国、封建によって保たれ、300年の間に内部で発酵し腐敗し倒れるべくして倒れた。その大変革の時代を医師として己の誇りをかけて生き抜いた魅力的な人々が描かれている。奥御医師として身分制度でいえば旗本の殿様であった松本良順はオランダ人医師ポンぺに出会い、医師とは患者の病を治す存在であり、患者の身分、貧富で差別してはいけないという医師の倫理を学ぶ。彼は被差別者であった非人という存在の解放にも尽力する。その父の佐藤泰然の生き方も凄い。息子が幕府軍に助力することについて「幕府は腐敗して倒れるべくして倒れるが、一旦幕府の禄を食んだお前が幕府に尽くして死すとも否はない」と言う。泰然の後を継いだ佐藤舜海も「怪我人が医者を必要としているだけです。」と幕府軍、官軍どちらの怪我人も治療するために奔走する。

関寛斎という医師の生き方にも感嘆する。貧農の子が苦学の末、阿波蜂須賀藩の藩医になり官軍の野戦病院の院長として活躍し医師として栄華をきわめられるであろう立場にいながら、一つ一つ綺羅を脱ぎ捨てるように家屋敷を売り払って北海道に移住し最期は83才で自殺する。虚飾を嫌いストイックに生き抜いた姿が見える。

そして、司馬氏が一番愛して描いたと思われる伊之助。天才的な記憶力を持つ語学の天才。しかし彼は対人能力はほぼゼロ。江戸の身分制度の中ではとうてい受け入れられない男。今でいうなら発達障害だろうか・・年少時、祖父の過大な期待による二階の勉強部屋への監禁(虐待?)など劣悪な生育環境で彼は周囲との関係を築く事が全く出来ないし、なぜ自分が受け入れられないかも理解できない。彼の翻訳能力がなければ日本の医学の発展はもっと遅れていただろうに。読みながら彼が哀れで仕方なかった。

司馬遼太郎氏の後書きも一読の価値あり。

- london_gomez

この巻では幕府の崩壊から主人公たちの顛末までが書かれてあるが、良順の晩年は意外とあっさりしか書かれておらず、伊之助と関寛斎の方に視点が移った感じの終わり方である。良順が一開業医で終わらず、再び官職について最後は男爵まで栄進したことへの著者なりの決着のつけ方だったのだろうか。語学の天才であった伊之助は時代が彼を求めなくなったとほぼ時を同じくして病いで亡くなり、関寛斎は北海道の開拓に晩年の全てを注いで最後は自ら命を絶つのだ。
著者は作品の中で「私の印象の世界を流れている潮のようなものを描こうとした」と述べているが、幕末では脇役的な存在の彼らを実に魅力的に著しており、著者の長編作品の中でも上位に位置するであろう。

- brandon_wilson

幕末から明治初期の蘭学者と西洋医学の話

綿密で濃厚な文章は、さすが!と今更ながら

感心した。

歴史小説は数あれど、司馬作品と比べるのは

少し酷かもしれない。特に胡蝶の夢は、私にとり

坂の上の雲と双璧をなす作品です

- leandro_moore

「胡蝶の夢四」のブックカバーに破損がありました。読む上では支障はないのですが、商品の一部分でも破損等、瑕疵のないよう充分気をつけて貰いたい。70cm(3辺合計)サイズの箱にぞんざいに包装されていました。商品(文庫本4冊)が踊らないよう梱包していただきたい。  from 廣川

- ramona_castillo

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